ETYMOTIC RESEARCH ER-4PT レビュー

三段フランジで有名な定番のカナル型イヤホンです。
ETYMOTIC RESEARCHアメリカのヘッドホンメーカーです。
補聴器メーカーであることもあり、カナル型では一日の長があります。

ER-4シリーズはER-4S、ER-4P、ER-4Bがあります。
ER-4Sが標準的な対プリで、ER-4Pは携帯器用の低インピーダンスモデル、
ER-4Bはバイノーラルのモデルで高音に定評があります。
日本ではもともと4万円くらいしましたが、その頃からイヤホンの愛好家の間では有名でした。
ここ何年かで値段が半額以下になったこともあり、
以前以上に定番となってきた経緯があります。

ER-4PTはER-4Pと全く同じ仕様で、航空機アダプターが付属したモデルとなります。

・レビュー
比較するのに適切な製品がないため、ほぼER-4P単体の感想になります。
まず、同価格帯の製品より音の質は落ちる印象がありますが、
ER-4PはMX980と比較しても見劣りするものではありませんでした。
カナルで聞く時には、開放型で聞く時より少なからず不満があったのですが、
そういった不満はほぼなくなったといえます。
強いて言えば、打ち込みでMX980よりはやや退屈な感じになりますが、
MX880のように極端に不得手な印象はありません。
Sony MDR-NC300Dと比べると、中音域よりなのがER-4Pで、微ドンシャリなのが、MDR-NC300Dです。
ただし、どちらのイヤホンもフラットに近いと思います。
また、音が繊細なのがER-4Pで、しっかり鳴らしているのが、MDR-NC300Dです。
ETYMOTIC RESEARCHのイヤホンは低音が出ていないという世評がありますが、
個人的にはMX500のような低音域があまり出ていない印象ではなく、
自然な周波数バランスになっている印象です。
音は一般的なカナルと比べても耳の近くでなる印象で、遮音性はピカ一です。
飛行機のように極端な騒音化でノイズキャンセリングより必ずしも静かは未検証ですが、
耳の奥まで入れるのが功を奏しているためか、MDR-NC300Dと比較しても負けていません。
加えて、音自体もMDR-NC300Dで意識しない音が聞こえている印象で、1ランクは上に感じます。
(ただ今のところ、ウォークマンには音色の関係でMDR-NC300Dの方が合っている気がします。ER-4Pはやや繊細な印象があるため。iPhone4Sのようにフラットだとどちらでも構わないのですが…)

・S化ケーブル(ER38-24)
4S変換ケーブル(ER38-24)を購入しましたが、音量の取りやすさだけではなく、
確かに音の質が変わります。S化した方がよりフラットです。4P標準のほうが低音が印象的に聞こえます。
ER-4シリーズは下記の記事によると、発音体は同一のものということなので、自分のように携帯機中心ならS化できるER-4Pで構わないと思います。(逆はできないので…)
http://blog.goo.ne.jp/ilikemusic222/e/32c84ae67f4b068fd27973346590137c
ただし、S化したER-4Pと、ER-4Sでは厳密には異なるということなので、
携帯機で全く使わないという方は、ER-4Sということになると思います。
http://bbs.kakaku.com/bbs/-/SortID=13634067/