Planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜

アニメ版全5話、鑑賞いたしました。
Planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜は初出の際にゲーム版をプレイしました。
Kanonが出た頃からいわゆる鍵っ子です。確かメガミマガジンの創刊号で知った記憶があります。
今回のアニメ版は丁度いい具合に展開を忘れていたのもあって、非常に楽しめました。
planetarianは派生作品までは追ってませんでしたが、
今度の劇場版はドラマCDが元だそうで、話を知らないので今から鑑賞が楽しみです。
ゲーム版が発売したのが、2004年12月ということなので、もう11年半経つのですね。
Key作品でいうと、智代アフターより前なので、本当に懐かしい。
ゲーム版でも「いつくしみ深き」を使っていたなと見ていて思い出しました。
この曲は個人的に思い入れがあるので反則なんですよ。
https://www.youtube.com/watch?v=EUQ4RsiiKqs

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 世界規模の戦争によって荒廃した近未来の世界。人口は激減し、気候変動によ
って地上に陽光が射すことはなくなり、厚く垂れ込めた雲からは生物に有害な物
質を含んだ雨が絶え間なく降り続いていた。
 「屑屋」と呼ばれる一人の男は、「封印都市」と人々が忌み嫌う廃墟の都市か
らまだ使用可能な物を探すべく、ある一つの巨大なビルの廃墟に潜入する。とこ
ろがその屋上にあるプラネタリウムで、彼は少女の形をしたロボット・ほしのゆ
めみと出会う。その純粋な言葉や思いに、初めは厄介この上ないと思っていた屑
屋の気持ちが、次第に変化していく。
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シナリオライター涼元悠一氏。
CLANNADのことみシナリオの方ですね。
ことみシナリオはCLANNADの単独ルートでは一番好きな話です。
Planetarianを手がけた後にAQUAPLUSに移籍して梨の礫なのがもったいない!
Key作品は、だーまえこと麻枝准氏のカラーが強く、
短編ではありますが、Planetarianは数少ない例外の一つです。

今になってアニメ化という気はしますが、
昨年が人工知能元年と言っても過言ではないので、
図らずしも時流に乗った形と言えるでしょう。
ディープラーニングを中心とした機械学習の隆盛もあり、
汎用AIとまではいかなくても、人工知能が特定の分野では実用的になっているのは、
5年前からは考えられない状況ですね。

閑話休題
ヒロインのほしのゆめみのキャラクター自体は多分にデフォルメが効いており、
好みが分かれるところではありますが、
ストーリー全体を見ると、ゆめみの行動は、全て人間のために行っているという点で、
一貫しているのが素晴らしいと思うのです。
(なお、個人的にはリアルなロボットキャラクターといえば、ゼノサーガKOS-MOS
 対極にある存在なので、どちらもいいんですよね。)
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シオン「そんな!酷すぎるわ!あなたには"良心"ってものがないの!?」
    ("How can you even say that! Have you no conscience?")
KOS-MOS「私は"人間"ではありません。ただの"兵器"です。
       それはあなたが一番よくご存じの筈ですが?
      ("Shion, you forget I am not human. I am merely a weapon.
       You of all people should be well aware of that fact. ")」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm10058458
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今回の第5話のゆめみが昔を思い出すシーンを見た時は、
アニメ版CLANNADのことみシナリオのクライマックスを思い出しました。
共通するのは何気ない人の善意だと思います。
一時期の虚淵玄や、唐辺葉介時代の瀬戸口廉也のように、
何を書いても、必然性のようにバッドエンドになってしまうシナリオライター
もいますが、
物語は救いがある方が、私は好きです。
Key作品だとAIR智代アフターのように、例え悲劇であっても、
登場人物の内心が報われているかどうかが、物語には重要ではないかと思うところです。
planetarianはおすすめですよ。

余談ではありますが、この作品は静岡県浜松市が舞台だそうです。
今期のアニメの静岡推しがすごい。アニメ不毛の地とは何だったのか。
ラブライブ!サンシャインあまんちゅ!