シン・ゴジラ所感

エヴァンゲリオン庵野秀明氏が総監督・脚本を担当しているこの作品、
公開2日目の今日見てきました。
エヴァQから早4年が経とうとしている今、
感想の既定路線が、いいから早くシンエヴァを作ってくれになるのは、
規定路線ですけどもw

事前情報は下だけで行きました。
・今回の設定はゴジラが日本で初めて出現した設定
(作中ではゴジラは作品としても存在しない)

・実際にゴジラが日本に現れたらどうなのかの実録レポ風
 平成ゴジラのようなSF的な要素やファンタジー的な要素は存在しません
・演出がテロップ多めでエヴァ
エヴァの「Decisive Battle」(出撃BGM)のいつものイントロが会議シーンで使われているのがエヴァ的、音楽が鷺巣詩郎氏だもんなぁ。
 イントロだけだし、「Spending Time In Preparation」の方かな?
 https://www.youtube.com/watch?v=ONqygJEJIhs

ひとまず、エヴァ好き諸兄は、余計な前知識を仕入れずに見るべし。

以下、ネタバレ。
平成ゴジラビオランテデストロイアまでは、ほぼリアルタイムで見た程度の浅い知識なので、
あくまでエヴァ好きの立場から語ります。
(後数作はテレビで見た記憶があります。)

観客の方が幅広い年齢層なのが印象的でした。
初老の方々も多くいらっしゃって昔ゴジラを見た世代の方々かなぁと。

今回、エヴァ的な演出は多くありました。
海に血の斑点ができたり、テロップの多用だったりですね。

最初にゴジラは登場した時にジラ(最初のハリウッド版ゴジラ)みたいな出で立ちで、トカゲ歩きなので
かなりガッカリしたんですけど、
作中で徐々に進化させる辺り、さすが庵野監督はわかっていると感じましたw
ゴジラが立った時無駄にワクワクしちゃったよ!
それにしても、あの巨体が動きまわるだけで、色々な意味で迷惑なのが、よく分かります。
自分の見た平成ゴジラは、ゴジラ自体も迷惑といえば迷惑なんだけど、
VSシリーズなので、大概相手の方が有害なんですよね。
キングギドラだのスペースゴジラだの。
モスラは例外だけども。)
ゴジラ自身に対しては、人類に危害を及ぼさないかぎり静観しようという姿勢だったと思います。
子どものリトルゴジラもいて、妙に憎めない存在になっていた感があります。
初期のゴジラのスタンスってこうだったんだという気がしました。
そういえば、エヴァ第3新東京市使徒という未知の生命体が来る話でしたね。
こういうのを庵野氏は昔からやりたかったんだろうなと感じました。
(個人的には、エヴァQの巨神兵東京に現わるの方が世紀末感があって怖かったです!)

ゴジラが出現してからの政治家の対応が後手後手なのが、実際にありそうな感じでした。
作中で、「上陸は100%ありえません」と総理大臣が言い放った時には、
変な笑みがこぼれました(いや、フラグを立てるという奴ですよねぇ

今作のゴジラは作中で判明した限り、生命体の範疇なので、
エヴァ使徒のATフィールドみたいな超常的な力は使ったりはしないです。
(改めて考えると、使徒の大半の強さがヤバい)
ただ、人間側もエヴァみたいな切り札があるわけではないので、
理と対人交渉を積み重ねて、ゴジラに対応しようとする人間ドラマが見所でした。
作中のヤシオリ作戦で、エヴァ序のヤシマ作戦を思い出した人は多いと思います。
ネーミングもさることながら、日本全国を総動員している感じがたまらないです。

また、ゴジラ原発のメタファーという有名な解釈がありますが、
「人類はゴジラとうまく付き合っていくしかない」という登場人物の最後の台詞も含めて、
テーマ的には綺麗にまとまりすぎなくらいです。
恐ろしく生真面目な怪獣映画だと思います。

昔見た方でエヴァを知らないの人の評価ってどうなんだろうという気はしますね。
作中の8〜9割はゴジラの出番よりも、ゴジラに対応する政治家・自衛隊の人間ドラマなので、
好みは別れるかもしれません。
今回のゴジラは他作品よりも破壊規模は少ないですが、
なまじ被害が現実的なので、恐ろしさが強調されてました。
放射能汚染が強調されるのは時代の流れを感じますね。

個人的には視聴後感は良かったのでオススメです。






ところで、シン・エヴァンゲリオン劇場版:||はまだですかね…
エターだけはやめていただきたい。